ライティング・ハイ

年間350本以上映画を見た経験を活かしてブログを更新

常にネガティブ思考で死にたがっていた私が見つけた、唯一の生きる術

「何で世界はこんなにも汚いんだ」 私は常にそんなことを思っていた。 小学生の頃から大のネガティブ思考で、クラスの隅っこにいるような暗い生徒だったと思う。ネガティブである方が生きるのが楽だと思っていた節もあった。 ものごとポジティブに考えている…

吉祥寺で見かけたインド・バラナシの光景

「あ!」 それは突然だった。 私が吉祥寺に買い物に出た帰りに、自転車で道路を走っていると、道路の隅っこに猫が転がっているのを見かけたのだ。 交通量が多い道路だ。 たぶん、猫は道路に飛び出してしまい、車にひかれたのだろう。 運転手も猫をひいたこと…

あの日、私が見たのはエガちゃんの姿だった

あの日、東京が全停止した日。 私は公民館の自習室で勉強をしていた。 前日に国立大学試験の結果発表があり、思っていた通りに落ちていて、一年間の浪人生活が決定していた。 私の気分はどん底だった。 あ、やっぱり落ちた。 勉強へのモチベーションもほとん…

映画「ラ・ラ・ランド」を2回観て、野球選手のダルビッシュ投手の凄さを思い出した

私は音楽映画が苦手だった。 音楽にあまり興味がないということもあるが、映画の出来を曲でごまかしている感じがしていて、どうしても物語が頭の中に入ってこない。 ましてやミュージカル映画なんて、最も苦手なジャンルだ。 セリフを曲の中で表現するため、…

彼らがなぜ歯科医でありGReeeeNなのか? そのことを知ったとき、私は……

「何でここで坂本龍馬が……?」 私は先日GReeeeNの映画「キセキ あの日のソビト」のラストシーンを見ている時に、スクリーンを見ながらそう思っていた。 ラストシーンでGReeeeNのCDが並んである棚のそばに「竜馬がゆく」が並べてあったのだ。明らかに意図して…

コミュ障だった私が見つけた、喋りという名の防衛本能

「俺、実は全く勉強できないんだよね」 とある芸人がテレビ番組でそう言っていた。 私は驚いた。 え? 勉強できない? めっちゃテレビで知的そうなイメージあるんだけどな。 その芸人はアメトークの家電芸人などによく出演していて、知的で物知りのイメージ…

【ゆとり世代に告ぐ】私は、ありのままで生きたいと思っていたけども……

「ありのままの君たちの姿を映画で描いてください」 とある学生映画祭で審査員を務める映画監督の人がそう言っていた。 「学生映画なんだから技術はどうでもいい。それよりも君たちが何を感じ、何を考えているのかをぶつけてくるような熱い映画を見たい!」 …

就活に失敗した私がGReeeeNの映画「キセキ あの日のソビト」を涙なくして見れなかった理由

「なんで私ではなくて、あいつが選ばれるんだ」 大学の同級生で大手企業に受かった人を見て、私は劣等感に包まれていた。 私は大学4年生の時、就活というものをしていた。 前評判で「就活だけは一筋縄ではいかない」 「人生最大の嘘つき大会だ」みたいなこ…

「鋼の錬金術師」を読むといつも私は……

「ナンダコレハ」 小学生だった頃、初めてみた「鋼の錬金術師」アニメ放送のエンディングを見て、驚いたのを今でも驚いている。 兄弟たちが背負った罪が明かされた時、私は呆然としながらテレビを眺めていたと思う。 次の日、学校に行くと「鋼の錬金術師」の…

「やりたいことがない」は、あるいは最大の武器になるのかもしれない

「やりたいことがない」 それは私のコンプレックスだった。 就活の時は本当に苦労した。 行きたい会社などなかった。 やりたいことなどなかった。 いや、あえているならば、やりたいことがあったが、やりたいことができる会社がなかったのかもしれない。 私…

「魔法少女まどかマギカ」を見て、今は亡きスティーブ・ジョブズの伝説のスピーチを思い出した

「大人になってからもまどかマギカだけは見たほうがいい」 ある人がこう言っていた。 「まどかマギカ?」 あの魔法少女が出てきて、なんだかよくわからない敵を倒すものか? 私はそのアニメにそんなイメージを持っていた。 プリキュアやセーラームーンみたい…

東京育ちの私が、生涯を鳥取砂丘で過ごしたある写真家に心底憧れを抱く理由

「なんだこの写真は」 私はその写真家の写真を始めて見た時に、衝撃を受けたことを今でも覚えている。 何もない平坦な砂が続く鳥取砂丘に立つ、4人の少女の姿を見て、私は何かを感じてしまった。 被写体の構図から、カメラワークまでがあまりにも洗練として…

何者かになろうともがいていた私が見つけた、いらない荷物を捨てていく旅

「何者かになるために上京してきた」 そう劇作家の本谷有希子はテレビで言っていた。 何者かになるために、東京にやってきて、20歳そこそこで自身が主催する劇団を立ち上げ、本谷有希子は何者かになった。 何者かになるためのパワーを持っていたのかもしれ…

努力しているふりをしていた私は、どうもがいてもプロには勝てないと思った時に、この本を読み返す

「書きすぎだよ」 英単語で埋まっている私のノートを見て、中学の同級生はそう言っていた。 ノートにびっしりと書いてある英単語帳を見て、何かを思ったようだ。 「何でそんなに書いて覚えようとするんだよ」 彼は割と成績が良い人で、部活動で忙しい中でも…

マッキンゼーのエリートが使う方眼ノートを見ていたら、スピルバーグ監督が25歳の若さで映画「激突!」を撮れた理由がわかった

「読めない」 自分が書いたノートを見直してはいつもそう思っていた。 私はとにかく字が汚い。 その上、ノートに板書をまとめるのが下手くそだった。 高校受験や大学受験で予備校に通っている頃は、ノートで苦労した。 いくら頑張って先生の講義を聞いても、…

書くことに悩んでいた私がクリント・イーストウッド監督の映画「ハドソン川の奇跡」を見て、毎日ブログ日記を始めた理由

「書けない……」 それは今年に入ってからの最大の悩みだった。 去年の末からライティングの魅力に気づき、書くということにきちんと向き合い始めた私だが、どうしても毎日書いているとネタがなくなってくる。 家のパソコンの前で唸りながら、今週の締め切りの…

世界を震撼させたエドワード・スノーデン事件のことを考えると、私はどうしても「キャプテン・アメリカ」のことを考えてしまう

「世界を信じた、純粋な裏切り者」 彼はよく、こう称されていた。 米国最大の秘密を暴いた男。 彼のことを犯罪者と呼ぶ人もいれば、英雄と称する人もいる。 彼の名はエドワード・スノーデン。 元NSA(米国国家安全保障局)で勤務していた彼は、政府が国民を…

「自己表現しなきゃという思いで苦しむのは、砂漠で塩水を飲むようなものだからです」と村上春樹は言った

「今、世界の人がどうしてこんなに苦しむかというと、自己表現しなきゃという強迫観念に覆われているからです。それはある種の呪いです。そう簡単にできるものじゃありません。砂漠で塩水を飲むように、飲めば飲むほど喉が渇きます」 作家の村上春樹が言って…

「ゴッドファーザーpart3」を見て、思い込みに縛られていた自分の世界の見方が変わりました

「ゴッドファーザーはpart2までが傑作!」 私はそう思っていました。 どんな映画好きの人に聞いても 「part3はないわ〜」 「ゴッドファーザーpart1とpart2は完璧! その次は微妙」 と言っていたのです。 ネット上の評価を見ても、part3だけは異常に評判…

ADをやりながら狂ったように書評を書いていると、「かくかくしかじか」の東村アキコが漫画家として売れた理由もわかった

「村上隆から記事がシェアされているよ」 つい最近、このような連絡が私のところに来た。 私は驚いた。 村上隆? あの世界的なアーティストの人か? どうやら私が昔書いた村上隆さんの本についての書評記事が本人の目に留まり、記事をシェアしてくれていたよ…

マーティン・スコセッシ監督の「沈黙」を見て、落語家の立川談志師匠が言っていた言葉を思い出した

「沈黙だけは絶対に観に行きたい」 とある映画好きの集まりに参加した際、多くの人がこう言っていた。 「今年最初の映画は沈黙がいい」 「絶対に観に行きたい」 映画通の人ほどマーティン・スコセッシ監督の「沈黙」に期待しているようだった。 「あの予告編…

「20世紀少年」の浦沢直樹先生から、凡人である私が天才肌に打ち勝つための努力の仕方を学んだ気がする

「僕は天才肌の人間じゃない」 NHKのとあるドキュメンタリー番組で浦沢直樹先生はそう言っていた。 浦沢先生といえば、現代を代表する売れっ子漫画家の一人だ。 20代で「YAWARA」を書き、日本中に柔道ブームを巻き起こし、 「MONSTER」や「20世紀少年」…

ほとんど本を読んでこなかった私が映画「インターステラー」を見て、読書に目覚めた理由

「この望遠鏡、どれくらいの重さがあると思いますか?」 私は目の前にある巨大な天体望遠鏡を見つめていると、係員にこう尋ねられた。 当時、中学生だった私は答えられるずにいたと思う。 直径10メートル以上ある巨大な天体望遠鏡のスケールに圧倒されてい…

「普通」であることがコンプレックスだった自分が気づいた半径5メートル以内にあった「希望」

「普通の名前だね」 私は大学の同級生にこう言われたことがある。 昔から私は「普通だ」と言われることがよくあった。 「普通の顔」 「普通の成績」…… 「普通」ということが私のコンプレックスだった。 人と同じように「普通の人間」と思われるのが嫌だった…

負の感情という名のアレルギー

「人生、マイナスの出来事もあれば、プラスの出来事もある。 プラスの振り幅が大きい分、マイナスの振り幅も大きくなる。プラスマイナス0だ」 誰かがテレビで言っていた言葉だ。 いいこともあれば悪いこともあるという言い伝えが日本にはあると思う。 芸能…

私が子供の頃からバイブルにしていた「NARUTO」を全巻売った理由

「ナルトじゃん!」 私が東南アジアを旅していた頃、バンコクのデパートでナルトの看板を見かけたことがあった。 上の階にはアニメショップがあるようだ。 そこに行ってみると、多くのタイ人から欧米人がひしめき合っていてびっくりした記憶がある。 こんな…

松本人志の手ぶらの美学に憧れて

「手ぶれでさっと帰る美学に憧れてて、この仕事しているようなところあるんですよ」 とある番組で松本人志が羽生善治のニュースに、このようにコメントしていた。 手ぶらでやってきて、さっと仕事だけして帰る。 そんな仕事の姿勢に彼は憧れているのだという…

「人を愛するということを大切にしてください」とYUKIは言った

「人を愛するということを大切にしてください」 歌手のYUKIがラジオの中でリスナーに向けて言っていた言葉だった。 私はとくにYUKIのファンというわけではなかった。 だけど、一時期YUKIのラジオの音源をよく聞いていた頃があった。 母性の塊みたいな彼女の…

ドラマ「カルテット」を見て、本当に面白いと思うと同時に、アメリカのドラマの凄さが改めてわかってしまった

「なんだこの満島ひかりは……」 火曜日の夜、ふとつけたテレビ画面を見て、私は衝撃を受けた。 ドラマの最後のシーンだったのだろうか。 私は最後の方しか見ていないのにもかかわらず、そのドラマに出ていた役者陣全員の演技力に圧倒されてしまったのだ。 画…

私がタイ・バンコクで見たのは、50年前に黒澤明が描いていた「天国と地獄」だった

「天国と地獄だ」 赤い煙が燃え上がっている煙突を見て、青島刑事はこうつぶやいていました。 映画「踊る大捜査線」のワンシーンです。 私は小学校の頃、そのシーンを見て、 なんで青島刑事は煙突を見て「天国と地獄だ」とつぶやいたんだろう…… と思っていま…