2017-05-01から1ヶ月間の記事一覧
「仕事をする上でのやりがいは何ですか?」 多くの就活生は、面接の際にそう質問する。 「仕事のやりがいですかね? 自分が作った商品を手にとって、喜んでくださるお客様の姿を見た時ですかね……」 などと面接官は人事の人から言われていたカンペを読むよう…
「何かに熱中したい」 その感覚が常にあった。 よく考えられば、中学や高校のときは、特に先のことも考えずに目の前のことだけに真剣に取り組んで熱中していた時期もあった気がする。 あの頃は、未来のことなど何も考えていなかった。 「青春時代は可能性が…
「なんで自分は選ばれないのか?」 私はずっと就活中に思っていた。 「私の長所は〇〇です」 「私は学生時代に〇〇をしていたました」 など必死こいてスターバックスにこもって書いていたと思う。 就活を終えた今でも、電車の中で就活生を見かけると、あの苦…
「余命1年です」 医者の言葉を、ポールは呆然としながら聞いていた。 隣では妻が泣いている。 「この病気は現代医療では治療方法がありません……残念です」 「嘘だ……」 ポールは医者に向かって怒鳴り散らした。 嘘だ…… 嘘に決まっている。 彼の妻と出会った…
「どうやったら面白いものが書けるのか?」 大学生だった頃の私は、図書館に立てこもり、ひたすら面白いコンテンツを探しまくっていた。 その頃は、本気で映画の世界に入りたくて、貪り尽くすように脚本や有名な本をインプットしては、大学のパソコンの前で…
「ハノイだよ! 兄さん」 眠気をこらえながら、隣にいたおじさんの掛け声で私はゆっくりと起き始めた。 バスの外を見てみると、夜が明け、眩しい太陽が昇っていた。 バスに乗り始めて12時間が経っていた。 ベトナムのホーチミンからハノイまで、ベトナムを…
「なぜ、自分はこうも弱いのか?」 私は、ずっとそう思っていた。 就活も無駄なプライドから大手企業ばかりを受け、30社以上落ち、せっかく新卒で入った会社も数ヶ月で辞めてしまった。 人一倍、自分の弱さというものを気にして生きていたのかもしれない。…
「フィルムカメラを始めれば人生変わるよ」 私が東南アジア放浪の旅をしていた時に、ラオスの山奥でとある旅人にこう言われたことがある。 その人はやたらとカメラにこだわっており、観光地などに行っても決して闇雲に写真を撮ったりすることなかった。 絶景…
「また、ピーターが変なことやっているよ」 彼は村中の笑いものだった。 「また、あの子か」 「今度は何をしたんだ」 彼は太った容姿で、森の中で怪しい小道具を広げて、ミニチュアを作っていた。 ピーターが作っていたのは、ミニチュア撮影による自主映画だ…
「特別な人間になりたい」 10代の私を突き動かしていた感情は主にこれだったと思う。 人と違う人間でありたい。 特別な人間でありたい。 他人と一緒の行動をするなんてたえられない…… その一心で空回りばかりしていた。 他人と違うことがしたいというだけ…
「何で昼ご飯を食うのに立って食べなきゃならんのだ」 はじめて立ち食いそば屋を見ていた時、私はそう感じていた。 働き方改革と叫ばれている今日…… 日本人の働き方を問題する風潮が多いという。 基本的に欧米に比べ、圧倒的に残業が多い日本の働き方を見直…
何者かになりたい…… 私は大学時代ずっとそう思っていた。 クリエイティブな人間でありたい。 大学時代に世の中に頭角を現したい。 「何者かになるために上京してきた」とテレビでコメントしていた劇作家のように、 私はただ何者かになりたかったのだ。 人よ…
「君たち、自分で選んだ道なんだから!」 多くの大人は新入社員に向かってこう言う。 「自分でこの会社を選んだんだから」 「もう大人なんだから、職場は学校じゃないんだ」 確かに仕事を選ぶのは自分自身の問題だ。 しかし、どうしてもその言葉に納得できな…
「承認欲求なんて消えてしまえ」 私はいつもそう思っていた。 フェイスブックなどに投稿したとき、「いいね」の数が増えれば嬉しいものだ。 しかし、いつしか「いいね」をもらうために投稿するネタを探して歩き回っている自分に気がつくのだ。 「いいね」が…
「ピンポーン」 貧しいボロボロの服装を着たフランク青年は、とある大ベストセラー作家の家の前に立っていた。 彼は子供の頃から、その作家の大ファンで、何度もなんども読み直していた。 一字一句全て覚えているくらいだ。 その作家の影響でホラー好きにな…
「暑い、苦しい……」 毎朝、満員電車に乗って、いつも思うことだ。 何で、こんなにぎゅうぎゅう詰めにされながら、電車に乗ってんだろう…… ホームでは駅員が、あまりにもパンパンでドアからはみ出している乗客を無理やり押し込んで、電車の中に詰め込んでいる…
「何の映画が一番好きですか?」 私が学生時代に年間350本以上映画を見ていたという話をすると、 まず間違いなく相手から聞かれる質問だった。 そう聞かれるたびに私は戸惑いを隠せない。 やれやれ、と思うのだ。 私は休みの日となると1日6本は映画を見…
「人と違うことをしなきゃ」 大学生の頃の私はそう雁字搦めになっていた。 個性的な自分でありたい。 人と違うことがしたい。 そんな思いが私を突き動かしていたのだ。 小学校からずっと、クラスでは馴染めなく、常に落ちこぼれだった私は、大学に入ってから…
「もう少しなんだけどね。9割は回れているよ」 小学生の頃、学校の先生にワンツーマンで逆上がりの練習をしている時、何度もそう言われながら練習をしたのを覚えている。 私はとにかく運動が苦手な子供だった。 小学校3年生にして逆上がりができなかったの…
「また来た……」 何度もなんども彼女が働くレストランに現れるとある彼に、いい加減うんざりしていた。 彼は白髮で、まるで妖精みたいな容姿だ。 子供っぽい容姿を残しながら、とても積極的に口説いてくる。 「君に惚れてしまったんだ! この感情を抑えきれな…
「テレビ局を選んだ理由? う〜と金だよ」 私はずっこけてしまった。 民放キー局に内定した人もこんな入社理由だったのか…… 「え? もっと大人な感じで喋った方が良かった。まあ、キー局を選んだ理由は給料がいいからだよ。面接ではもちろんそんなこと言えな…
19歳の終わり、私は大学受験を終え、数少ないギャップイヤーの期間を持て余していた。 ギャップイヤーというのは、高校から大学、大学から就職するまでに空いた期間のことだ。 大学入試は遅くとも2月の後半には終わるので、4月の始業式までの約一ヶ月間…
「あいつは自分より下だ」 そんな醜い感情を私は抱いていた。 自分は勉強ができる人間だ。もっと上に行かなきゃ。 私は中学三年生の時、とある高校受験対策の塾に通っていた。 それまで全くと言って勉強してこなかった私だが、塾の体験授業に出席した際、 「…
昔、アメリカのオハイオ州に一人の小柄な少年がいた。 子供の頃から身長が低く、いつもクラスの隅っこにいるような生徒だったという。 彼はよくいじめっ子の標的にされていた。 「お前の家変わってんな!」 「ここはお前の来る場所じゃない」 自分のロッカー…
「またか……」 彼女は人身事故が起きた線路を前にして途方に暮れていた。 駅の改札口に着いた時から、人がホームに溢れかえり、おかしいな? とは思っていたが、やはり人身事故だったのか。 「各路線で振替輸送をしています。復旧は1時間後の予定です」 復旧…
「本を読みなさい!」 子供の頃、私はよく母親にそう怒られていた。 本を読む子は頭がいい。 ゲームをする暇があったら本を読もう。 そんな迷信が小学校には蔓延っていたと思う。 「みんな本を読もう」 そうどこかのお偉いさんの主張に流され、小学校では毎…
「どうやったら怖くなるか?」 私はその時、ゾンビ映画を作っていた。 大学時代には自主映画作りにはまっていた私であるが、どうしても自由が効く大学3年生のうちに作りたかった映画があったのだ。 それは子供の頃から好きで仕方がなかったパニックものの映…
何度もこのブログでも書いてきたことなのですが、株式会社ワタミの渡邉美樹さんが書かれた「強く、生きる。」という本が今年に入っての私のベスト本の一つになってます。 ページを読んでいくとともに、20代から経営の世界で戦い続けた渡邉美樹さんの人柄が…
「人間関係のストライクゾーンが狭すぎるよ」 大学時代に友人からそう言われたことがある。 確かに……その通りだ。 私は一言も反論できなかった。 きっと、友人は私のことを思ってそういってくれていたのだろう。 私はとにかく人付き合いが苦手だった。 飲み…
14歳だった頃、東京のほとんどの中学生がそうであるように、私は京都に修学旅行にいった。 修学旅行と言っても、中学生同士が友達とじゃれ合うための旅行みたいなものだ。私は他のクラスメイトたちとギャーギャー騒ぎながら新幹線に乗って京都に向かってい…