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ライティング・ハイ

年間350本以上映画を見た経験を活かしてブログを更新

自分が成長できる環境を追い求める就活生ほど、このDeNA社長の本は読んだ方がいいかもしれない

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「自分が成長できる環境に身を置きたいと思います!」

身にしみてないスーツを着て、ビシッと心構えている就活生がそう言った。

私はそんな真剣な眼差しで語る就活生たちを見て、自分も昔はこうだったのか……

と思い、感慨にふけっていた。

 

私は就活に失敗した人間だった。

受けた企業も30社以上落ちた。

 

新卒で内定をいただけた会社も度重なる睡眠不足で、頭がおかしくなり辞めてしまった人間だった。

短期間で新卒と第二新卒の就活を経験したのだ。

 

そんな私はどこか就活にコンプレックスを抱いていた。

なぜ、あの時私は選ばれなかったのだろうか?

そんな思いがずっとあったのだ。

 

新卒と第二新卒を経験した私だからこそ、喋れることもあるのではないか? 

と思い、とある就活イベントの手伝いをして、悩んでいる就活生相手に色々語らせてもらった。

 

3月の時点で、就活のイベントにくるような学生は基本的に真面目な人が多い。

たぶん、解禁される前から動いていたのだろう……

3月の時点で内定をいただけて、余裕を持って就活を続けている人も多かった。

 

「もっと自分が成長できる環境があるのではないか? そう思えてきて不安なんです」

一社から内定をもらえている就活生はそう語っていた。

 

 

就活生に「入社した会社で3年以上働く予定の人?」と聞くと、

驚くことに誰一人手を挙げていないことには驚いた。

皆、一社目は自分を成長させる土台にして、ある程度スキルを身につけたら転職するつもりなのだ。

 

「自分を成長させてくれる環境に身を置きたい」

「一社目はスキルアップを重視して、自分一人でも生きていける力を身に付けたい」

そんなことを言っている人が多かった。

 

自分が成長できる環境に身を置くのは全然いいと思う。

厳しい環境に身を置く方が圧倒的に人間は成長できると思うからだ。

だから、今の就活生の多くが、経営は安定していないが、一人一人の裁量が試されるベンチャー企業を受けるのだろう。

 

厳しい環境に身を置いて、自分自身を成長させるのは全然いい。

しかし、そんな環境を追い求めて就活を続けている人を見て、なんだか私は違和感を感じてしまった。

 

自分が成長できる環境……?

なんだろうこの違和感は。

 

私は自身、「自分が成長できる環境があるはずだ!」と思い、就活をしていたと思う。

数あるベンチャー企業も受けたし、マスコミ中心とした大手企業も受けた。

どこか自分を認めてくれる環境があるはずだと思えて仕方がなかったのだ。

 

急成長しているベンチャー企業で働く人たちは皆すごかった。

とにかくポテンシャルが高いのだ。

皆ビシッとしたスーツを着て、仕事上のパフォーマンスが向上できるように日々の生活から重視している人も多かった。

 

そんなベンチャー企業の面接に来る学生もポテンシャルが高い人が多い。

学生時代に自分で会社を起こした人もいた。

しかし、そんなベンチャー企業でも受けてくる学生には2パターンの人がいた。

 

自分が成長するためにがむしゃらに努力する人と、自分のようにただ闇雲に成長できる環境を追い求めている人だ。

 

ある程度中規模のベンチャー企業になると、努力もしてこなかったのに、

自分を認め、成長させてくれる環境を追い求めて、面接に来る人も多かったと思う。

 

私自身もそんな就活生の一人だった。

 

ただ単に、ベンチャー企業はスマートでかっこいい。

上司のめんどくさい指示に従わなくても、自分自身の判断で事業を展開できて面白そう。そんなことを思って、就活していたのだと思う

自分自身たいした努力もしてこなかったのにもかかわらず、自分を成長させてくれる環境ばかりを追い求めていたのだ。

 

そんな就活生を雇ってくれる会社はどこにもなかった。

私はほぼ全ての受けた会社から不採用通知が来た。

 

なんで自分は選ばれないのか?

その時は自暴自棄になっていたと思う。

 

時が経ち、転職をしたりして社会の厳しさを痛感した頃、私はとある本と出会うことになった。

それは起業に挑戦した同級生が教えてくれた本だった。

「起業の厳しさをこの本から学んだ!」

そう彼は言っていた。

 

不格好経営

それはDeNAの元社長が書いた自伝的な物語だった。

 

DeNAと言ったら圧倒的な成長力を誇るベンチャー企業だ。

優秀な人も集まっているのだろう。

起業当初から順調に成長を続けている企業だと思っていたが、この本を読んでいくうちにそれは私の幻想にすぎないことがわかった。

 

社長はとんでもなく苦労しながら、一歩づつ会社を成長させていったのだ。

プログラミングのコードを発注したら、一週間前に何一つコードが書かれてないと発覚して、投資家たちに頭を下げに行った時もあったという。

 

起業することはこんなにも大変なのか……

私はそう思いながらこの本を読んでいった。

 

そして、ある一節がとても頭にこびりついた。

それはゼロからベンチャー企業を立ち上げ、会社を成長させていった社長にしか言えない言葉だった。

 

「自分の成長への意識はほどほどにしといた方がいい。成長はあくまでも結果である。

給料を取りながらプロとして職場についた以上、自分の成長に意識を集中するのではなく、仕事と向き合ってほしい。そして、皮肉にも、自分への成長だへちまだなどと言う余裕がなくなるほど必死に仕事に食らいついている人ほど、結果が出せる人材に急成長する」

 

この一節を読んだ時ハッとしてしまった。

私は常に自分が成長できる環境を追い求めていたのだと思う。

しかし、そんな奴は何一つ成長しない。成長していく人は自分自身がいる環境の中で、がむしゃらに努力を続けている人なのだと思う。

目の前の仕事にきちんと食らいついていける人なのだ。

 

特に努力をしてこなかったのに、カッコイイからという理由でベンチャー起業などを受けている昔の自分のような就活生がいたら是非、一度は読んでみてもいいかもしれない。

社会に出る上で、戦い続けてきたDeNAの社長の言葉はとても身にしみてくる。

 

環境のせいにして逃げるのではなく、目の前の仕事にきちんと向き合うことの大切さを私はこの本から身にしみるほど学んだ。

 

今日も大量の仕事が待っているだろう。

それでも必死に喰らいつかねば。

そう思って私は満員電車の中に飛び込んでいった。